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2001/9/30

OHHO日記スペシャル-2
ネット「ダフ屋」について
チェッカーお試し掲示板(期間限定)
1999/11/21〜 田熊孝浩
ようこそ。あなたはこのページを訪ねてくださった 人目の方です。

NEW!
2001年9月30日(日)

 倉木麻衣さんの初ライブの時、チケットがヤフーさんなどのオークションに出されていることが話題になった。
 実際は、「話題」というそんな軽い話ではなく、僕らファンには真剣に選択しなければならない出来事だった。
 オークションをOKとするか、NOとするか。いろんな人たちがいろんなところで傷つけ合った。

 初ライブから1カ月。
 この前発行された日本経済新聞さんに、インターネットでのチケット販売のことが記事になった。
 その記事は来年開催されるサッカーのワールドカップのチケットのことだった。倉木さんのチケットのことではない。しかし、インターネットでのチケット売買は、今後行われるであろうセカンドライブで再度、僕らの心を試す問題になるような気がする。

 倉木さんの場合だけではなく、ワールドカップ・サッカーの場合はどうなのか。
 僕らのこれからの判断材料の一つにするため、ここにその記事を紹介します。
 (日本経済新聞さん、無断で転載してすみません)

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『日本経済新聞』2001年9月23日(日)朝刊15面「Sunday Nikkei」より

『ネット「ダフ屋」包囲網』
サッカーW杯が契機になるか!?

 来年に迫ったサッカーのワールドカップ(W杯)。破格のプレミアが予想される観戦チケットだけに、日本の組織委員会は警察当局とともに、様々な転売防止対策を講じている。だがインターネット上のオークションサイトでは高額取引が目立つ。W杯を契機に、これまで事実上取り締まりの対象外だったネットを利用した「ダフ屋行為」に網が掛かるのか。攻防戦の現場を探る。

 オークション
 ヤフーが監視

 「W杯日本戦のチケットあります」――。インターネット上のオークションサイトに、こんな出品が目立ち始めたのは今年六月半ばから。一般向け一次販売の当選通知書が発送された直後だ。出品者は「希望落札価格」として三十万円、四十万円といった高値を当たり前のように提示。正規の購入価格の二十倍、三十倍にもなるが、それでもその価格を上回る金額での入札が相次いでいる。
 「当選者本人以外への転売や譲渡はできません」「本人確認をするのでチケットの名義人しか観戦できません」。二〇〇二年W杯日本組織委員会(JAWOC)は、チケットの申し込みを受け付ける段階から、再三にわたり購入希望者にこうした警告を発してきた。しかし何万人をも収容する会場で、いちいち本人確認することは現実には難しそうで、過去にも実施された例はない。当選通知書の名義人になりすましてチケットを手に入れれば、観戦は可能と踏んでいるのだ。
 ネットオークションは個人が不用になった品物を出品し、それを欲しいと思った人が自由に値段を付けて売買する仕組み。利用者は急速に拡大しており、日本最大のオークションサイトを開設するヤフー・ジャパンの常時出品数は三百万点と、この一年間で二倍になった。
 そのネットオークションを利用したW杯チケットの売買に、「対戦カードが決まる前、当選通知書の段階でこの状態。放置したら大変なことになる」(水谷尚人・業務局チケッティング部参事)と危機感を強めたJAWOCは異例ともいえる対策に乗り出した。
 まずヤフー・ジャパンには、W杯チケットの出品をヤフー側が見つけ次第、削除することで合意を取り付けた。ヤフー側の削除理由としては、「本人以外の観戦ができないことが徹底されるため、買った人が使えない品物の出品を禁止した独自のガイドラインに抵触する」との判断だ。海外のネットオークションサイトの出品には、国際サッカー連盟(FIFA)を通じて削除を依頼した。
 ただ、過熱するネットオークションでは「削除しても次から次へと出品される」(ヤフー・ジャパン)といういたちごっこ状態。JAWOCが把握しているだけでも、ヤフーのサイトに一日に新規に二十件から三十件のW杯チケットの出品がある。
 七月上旬、神戸に住むある女性が、実名の記された当選通知書を堂々と写真で掲示し、ネットオークションに出品した。発見したJAWOCはすぐに彼女の連絡先を調べ、直接電話をかけた。「チケットを他人に売ることは禁止されているのですよ」と忠告する水谷氏に対し、その女性は悪びれる様子も無かったという。

 「公共の場」の
 解釈が問題に

 JAWOCがそこまでチケット転売による価格高騰に神経をとがらせるには理由がある。
 「節操が無いジャッパンマネー」――。九八年のW杯フランス大会。初出場した日本代表の観戦チケットを会場周辺のダフ屋に何十万円も支払って購入する日本人の姿を地元のメディアは痛烈に批判した。FIFA幹部も日本での開催にあたって、何度もこの話題を持ち出したという。
 チケットの販売価格を決める際、「もっと安くしないと海外のサッカーファンが日本に行けない」と主張したFIFAを押し切ったJAWOCとしては「過去の歴史の中でも転売・譲渡禁止を最も厳しくする」(水谷氏)ことで、チケット価格をコントロールせざるを得ないわけだ。
 イベント会場周辺でチケットを不正な高値で売りつける「ダフ屋行為」は、各都道府県が定める「迷惑防止条例」で摘発できる。現在、四十七都道府県のうち、ダフ屋行為の禁止に関する条例があるのは三十八。しかし、京都府、青森県、島根県、鹿児島県など九府県にはない。条例を適用するには「ダフ屋行為がその地域の公共の場所でなされなければならない」(警察庁生活安全局)。
 ネット上では場所が特定できず、「ダフ屋行為として条例を適用するのは難しい」というのが、法律関係者の間での一般的な解釈だ。しかも「ネット上での個人同士のチケット売買自体は違法とはいえない」(ネット関係の法律に詳しい紀藤正樹弁護士)。現時点では「出品の削除を強制はできず、お願いベースになっている」(水谷氏)のが実情だ。
 だがW杯チケットに限らず、「(人気歌手など)高値が付きそうな興行チケットばかりを出品しているプロも増えている」(都内の大手金券ショップ、ウイングカードシステムの中山定則社長)。国民生活センターに寄せられる苦情のうち、ネットオークションに関する相談件数は昨年度に五百六十四件にのぼった。
 こうした状況を受け、警察当局も「ネットダフ屋行為」の規制を視野に入れた動きを見せ始めた。

 都も条例改正
 罰則大幅強化

 今年二月。警視庁は「転売目的で不当に入場券などを買う行為」を禁止した埼玉県の迷惑防止条例を適用して、プロ野球のチケットを大量購入した容疑者を逮捕した。特殊な機器を使って、転売目的で大量のチケットを買う「チケットゲッター」と呼ばれる業者が摘発されたのは全国で初めて。ネットオークションとは直接関係はなかったが、法律関係者の間では「転売目的でのチケット購入の摘発は、ネットダフ屋行為への警告」と受け止められた。
 東京都は迷惑防止条例を改正、九月一日に施行した。これまで「五万円以下の罰金または拘留もしくは科料」だったダフ屋行為に対する罰則を強化、「六月以下の懲役または五十万円以下の罰金」とした。こうした流れから紀藤弁護士は、仮にネットダフ屋行為に条例を適用、起訴されれば、「裁判所が有罪判決を出す可能性はゼロではない」とみる。
 さらに、チケット販売業者の間で話題になっているのが、法律専門家やインターネット関係者で組織する「セキュリティ研究会」が、警察庁の依頼で八月にまとめた報告書だ。「ネットオークションにおける無許可営業の氾濫(はんらん)」を指摘、売買の継続・反復性が認められれば、事実上の業者であり、「古物営業法違反に問えるとの解釈を示している」(都内の金券ショップ店長)。
 ネットダフ屋行為への包囲網が狭まる一方で、「正当な理由で行けなくなった人をどのように救済するのか」という声も増え始めた。病気や突然の転勤など都合がつかなくなる可能性はいくらでもある。その場合、どこまでを正当な理由として譲渡を認めるのか、実はJAWOCでも「全く白紙」(水谷氏)の状態だ。十月に英国で開くFIFAの小委員会で救済策を打ち出す予定だが、中途半端な内容になるなら、現在のチケットの転売・譲渡の禁止徹底は腰折れになるとの観測もある。
 十二月一日、韓国で本大会一次リーグの組み合わせ抽選会が開催される。自分の持っているチケットの対戦カードが判明すれば、ネットオークションを利用した転売が一段と過熱することが予想される。
 ネットダフ屋行為をいかに取り締まるか――。実は、転売・譲渡を禁止した条項は、W杯チケットに限らず、コンサートなど多くの興行チケットにも、よく見ると記載されている。それだけにW杯チケットにかかわる関係当局の今後の動きが注目されており、「ネットオークションの大きな転換点になる可能性もある」(大手チケット販売会社)。

   (スクープ取材班)
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 以上が日本経済新聞さんに載った記事。
 他に、「ダフ屋行為の検挙状況」や「ネットオークションにおける相談件数」がグラフとして掲載されている。
 写真は2点あり、それぞれの写真説明は、「正規価格の20―30倍にあたる数十万円でも入札が相次ぐ。当選通知書そのものが出品されることも」と「仏大会では日本人がこぞってダフ屋からチケットを買い求めた=AP」となっている。

 僕が思うには「ダフ屋」さんというのは、どんな規制をかけてもなくならないと思う。
 そのことは仕方がないとあきらめるとする。
 しかし、どうにも納得いかないことがあるとするならば、それはイベントの主催者ではないのに、無料のものをお金に代えてしまうという行為だ。

 ダフ屋さんが正規のチケット代を払っているのなら、僕の場合、気持ち的には整理がつく。その正規のチケット代に上乗せする形で、ダフ屋行為をするのは目をつぶることができる。
 しかし、無料で手に入れたものならば、例えば当選通知だけを高額の金額に代えようとする行為は、素直にうなづくことはできない。

 このうなづくことができないことを何とかする方法はある。
 それは、無料で売買できる「当選通知」を作らなければいいのである。
 チケットを発行する側が「当選通知」を発行しても、その当選通知とチケットを引き替える際に、は代金をしっかり徴収できるシステムにするということだ。

 そうすれば、誰もが1回はチケット代を払うことになる。
 当選通知を売買したとしても、すべての金額がどこかへ消えるのではなく、正規の金額がイベントの主催者側に入る。それが例え、無料の当選通知を売る側がチケット代を払うのではなく、買う側が正規のチケット代も含めて全額払うことになっても、納得がいく。
 無料の当選通知で全額丸々儲ける人が出るとしても、そのことを買う側が納得しているならば、もう仕方がない。

 高額な金額でのチケット売買は避けられないだろう。しかし、その際に高額な金額を払う人たちは、そのイベントに真剣に参加したい人たちだ。
 チケットの売買をしなくても、イベントに参加する人は、必ず正規のチケット代を支払わなければならなくなると、「無料だし、当選したし、その日は暇だから、ちょっと寄っていくか」という人は、そのイベントに参加することはない。
 最低限、お金を払っても見たい人だけが参加するイベントになるだろう。

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 倉木麻衣さんのセカンドライブは、「お金を払ってでも、倉木さんのライブに参加したい」、そんな人たちで会場をいっぱいにしたい。

 そして、倉木さんたちが、そんな人たちと一緒にセカンドライブを楽しめればいいなと、強く思う。